映画の徒然日記

今まで見た映画の覚え書き

【ラースと、その彼女】優しくてとっても温かい映画

 

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ラースと、その彼女

【作品情報】

原題:LARS AND THE REAL GIRL

ジャンル:ドラマ

監督:クレイグ・ギレスピー

製作総指揮:ウィリアム・ホーバーグ/ブルース・トール/ピーター・バーグ

脚本:ナンシー・オリヴァー

音楽:デヴィッド・トーン

製作国:アメリカ合衆国

上映時間:106分

製作年度:2007年

 

【あらすじ】


ラースとその彼女 予告編

幼いころのトラウマから人とのつながりを避けて生活し、毎日地味な仕事に従事する青年ラース(ライアン・ゴズリング)。そんなある日、彼はガールフレンドを連れて自分を心配する兄夫婦(エミリー・モーティマー、ポール・シュナイダー)と食事をすることに。しかし、ラースが連れて行ったガールフレンドとは、インターネットで注文した等身大のリアルドールだった。(シネマトゥデイより)

 

【感想】

この映画はパッケージの破壊力が半端ない。

ラースとリアルドールがソファに座った状態でどんな内容なのか全く想像できなかった。

コメディ映画のジャンルに置いてあったから面白いんだろうなと思って手にとって見たけど、最後の方はコメディというかヒューマンドラマ系の内容だった。

出てくる人たちが皆優しくていい人たちですごく心があったかくなる映画だった。

出てくる人や内容だけじゃなくて映像もすごく柔らかくて優しい感じがした。

ラースは母屋のそばに立てられた離れに暮らす地味な青年。

母屋には兄ガスとその妻カリンが住んでいる。

カリンはラースの事を気にかけていてよく食事に誘うんだけどラースは拒絶してしまう。

仕事場でもあまり人とは関わり合いにならないタイプ。

ただ、ラースはとてもいい人だから町の老人たちには好かれている感じ。

そして同じ職場のマーゴはラースの事が気になっている様子。

ラースの不器用さとか、マーゴがラースの事を気になっている感じとかすごく可愛かった。

教会では、ラースがお婆さんに一本薔薇の花をもらって気になる女の子に上げなさいって言われるんだけどマーゴと出会った瞬間そのバラの花束を投げ捨てるという。

不器用というか想像の斜め上を行く行動に思わず笑ってしまった。

カリンがラースの様子が少しおかしいと気がつくんだけど、それから6カ月後ラースから彼女を紹介したいといわれるガス夫婦。

紹介されたのがまさかのリアルドールビアンカ

この時のカリンとガスの表情がちょっと笑える。

本人たちは心の中が修羅場状態なんだけど顔が面白かった。

全身で困惑しているのがわかる感じ。

困惑している二人とは対照的にとても笑顔のラース。

ビアンカが生きていると疑わないラース。

実際に起きたらとんでもない修羅場というか、人によってはとても気持ち悪い状態になるんだけど全然そんな事にはならなくてなんでか笑ってしまうシーンだった。

たぶんラースだから受け入れられる状況になったのかな。

ガス夫婦がまずしたのが、ビアンカを病院へ連れて行くという事にしてラースを病院で見てもらうということ。

ラースを観てくれる女医さんがとても素敵だった。

ビアンカを観るように見せかけてラースの心情とか昔のトラウマをラースに語らせたりすごい人だった。

女医さんが真面目にビアンカの脈をとってたりねちょいちょい面白い。

クスっとなる。

ガス夫妻が町の長老たちにラースの事を受け入れてもらえるよう相談しに行くんだけど、大半の人はやっぱり反対。

でも一人の女性がラースは良い青年よと諭してくれたおかげで町の人たちはみんなラースとビアンカの事を受け入れてくれるようになった。

ビアンカは週に何回かマネキンのアルバイトをするようになったり、朗読会へお仕事に行くようになったり。

美容師さんの計らいで髪の毛も綺麗にカットしてもらったり。

ラースの同僚もパーティーにラースとビアンカを招待してくれるし。

悪口を言う人もいたけどマーゴがかばったり。

出てくる人皆が優しくて自然と笑顔になっていく映画だった。

ビアンカが活躍していくに従ってラースとビアンカのケンカが増えて行ってしまう。

ラースはビアンカがいるおかげで町の人たちとコミュニケーションをとる事が出来るようになっていたんだけど、ビアンカだけが活躍している感じがして不安になって、自分が取り残されている感じがしたのかな。

ラースは生まれた時に母親が亡くなり、母親が亡くなってから父親は周りの人と関わらなくなってしまった。

そんな鬱々とした家の雰囲気が嫌でガスはラースを置いて家を出てしまっていた。

小さい頃のラースは誰かに抱きしめてもらった記憶があまりなくて、それがトラウマになっていたみたい。

そんなラースのトラウマも明らかになっていって、そういう事も重なってビアンカが出来上がったんじゃないかなって感じがした。

コメディのように笑えるけど、終盤は少し悲しい感じ。

ケンカを頻繁にしていたある日、ビアンカが起きてこないとラースがパニックに。

救急車で病院へ運ばれ、ラースはビアンカの命が残り短いといことを皆に伝える。

日々ふさぎがちになるラースをガスとカリンは湖の散歩へ誘う。

そこでラースはビアンカにキスをするんだけど、なんだかとっても素敵な映像に見えた。

リアルドールにキスをするなんて状況普通なら「うわぁ」っていう状況なんだけど、あのシーンはとっても素敵で悲しいシーンだった。

この散歩を最後にビアンカは死んでしまうんだけど、町の人たちがビアンカの葬儀に出席してくれて神父様もビアンカの為にお祈りをしてくれるなんて思わなかった。

この葬儀のシーンがとても優しい時間でとても好き。

奇妙な状況を受け入れてくれた町の人。

ビアンカの死を一緒に悲しんでくれる町の人。

ビアンカの死に泣いているラースを気にかける町の人。

とても素敵な人たちだった。

そして最後、マーゴと良い雰囲気なりどこか変わったラースにすがすがしい気持ちになった。