【マザーハウス 恐怖の使者】ホラー寄りのSF映画
【作品情報】
原題:LA CASA DEL FIN DE LOS TIEMPOS/THE HOUSE AT THE END OF TIME
ジャンル:ホラー
監督:アレハンドロ・イダルゴ
脚本:アレハンドロ・イダルゴ
音楽:ヨンカルロス・メディナ
製作国:ベネズエラ
上映時間:101分
製作年度:2013年
【感想】
最初は完全にホラーだった。
何者かに夫が殺され、長男は暗闇に引きずり込まれて失踪してしまうし。
夫と息子を殺した罪で投獄された女性。
30年後高齢になったため、特別処置が取られ住んでいた家に戻れる事になった。もちろん警察の監視付きで。その家で再び怪奇現象が起こる。
子どもと一緒に過ごしていた30年前と現在の老婆の話が交互に映され、昔何があったのかが徐々に分かっていく。
最後の方は完璧にSFだった。観終わった後にもう一度観たくなる映画だった。
最初は怖いけど、ネタバレしちゃうと全然怖くなかったし若干感動するラストだったと思う。
30年前に夫と長男を殺した罪で投獄された女性が、高齢のため特別に自宅に戻る事が許可された。
もちろん家の前では警察に監視されている。
そこで、決められた曜日に神父と話をし、過去に何があったのかを語っていく。
まだ、長男のレオポルド、二男のロドリゴ、夫のファン=ホセが生きていた頃。母ドゥルセとホセはいつも言い争いをしていた。(ホセが無職で生活が苦しい為)
ある夜いつものように言い争いをしホセが家を出て行ってしまった後に家に侵入者が。
レオもロドリゴもドゥルセも無事だったけど、レオは侵入者と出会っておりメモを渡され弟のロドリコと一緒に遊んではいけないと言われる。
そのメモをドゥルセに渡してみせると、そこにはホセが長男を殺すという文字が書かれていた。
30年前の事と老婆になってからが交互に描かれているから、状況を理解するのが大変で気付いたら真剣に観てた。
ラストにかけての成るほど感が半端なかった。
そして全て繋がっていて、ドゥルセがレオにあげた真珠が数人の手に渡って30年後に再びレオが真珠を手にすることができた時は“おぉ!!”ってなった。
いつの間にか30年後のドゥルセが住んでいる家と30年前の家が繋がり、お互い接触し始める。
老婆のドゥルセと30年前のレオが出会い、ドゥルセは過去を変えようとレオに忠告をする。
これから3日間弟と遊んではいけないというのはまぁわかる。
でも過去の自分への手紙というかメモは言葉足らず過ぎる。
一回自分が体験しているんだから同じ内容のメモは渡しちゃダメしょって正直思った。
結局どうにもならず、二男は死んじゃうし、夫は長男を殺そうと暴走しちゃうし。
最後に長男が助かったのが唯一の救いだなと思った。
でも全体的にはすごく良くできてて練られた映画だったと思う。
怖さもあり、謎もあり、SFあり、感動ありといろいろ詰まっているけどゴテゴテしていなかったというか観やすい映画だった。
老婆信仰を取り戻して精神的に助けようとしていたのかと思いきや、神父の活躍がかなりあった。
ラストに判明する神父の正体にまたびっくり。
まわりまわってレオの手元に行く真珠も結構感動する。
ホラーのジャンルだったから家が悪意をもっていて住人を襲ってくという映画なのかなと思ったら全然違った。むしろこの家は子どもを助けようとしていた感じがする。
結末を知った上でもう一度みたら理解が深まるのかなと思う。